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自分の残業時間が、世間的にみて多いか少ないか気になりませんか?
業界によっても違いますが、自分の残業時間が平均よりも多いと「もしかして働きすぎ?」なんて思いますよね。
厚生労働省が毎月行なっている「毎月勤労統計調査」の平成31年3月度の調査によれば、平均残業時間は月10.8時間とあります。
これを日割り計算すると、1日1時間も残業していない計算になります。
「えっ、そんなもんなの!?」と思われる方も多いでしょう。
しかし、最近の厚労省のずさんさを考えると、この調査結果の信ぴょう性も非常に怪しいところです。
日本の平均残業時間は月28時間
本当は、平均残業時間はどのくらいなのか?
就職・転職口コミ情報サイトVORKERSを運営しているOpenWorkの調査結果が公開されているので紹介します。
出典:OpenWork
グラフからもわかる通り、平均残業時間は月28時間となっています。
厚労省の調査結果と大きな違いがありますね。
これは、調査方法の違いも理由の一つです。
厚労省の調査は雇用主である企業から集めたデータを元にしているのに対して、OpenWorkは労働者を対象に調査した結果となっています。
どちらが信用性の高いデータなのか、体感的にはOpenWorkの方かな〜と思うのですがどうでしょう。
とはいっても、年々残業時間が減っているのは事実のようです。
2012~13年では月46時間もあったのが、その後は毎年のように減少傾向にあります。
「ブラック企業」という言葉が2013年に新語・流行語大賞を受賞し、世間的な認知度が上昇したのも理由の一つでしょう。
過労死・自殺が社会問題として大きく取り上げられるようになり、そこまで仕事に心血を注ぎたくない人が増えてきていることも影響しているのかもしれません。
残業が多い業界・少ない業界
平均の残業時間は月28時間となっていますが、全ての業界がこの時間におさまるわけではありません。
平均と比べて残業が少ない業界、多い業界があります。
転職エージェントのdodaが調査した結果を紹介します。
>>15,000人の残業時間ランキング
経理事務・財務アシスタントはおよそ月11時間
まずは、残業時間が少ない業界をみてみましょう。
経理事務・財務アシスタント | 11.1時間 |
---|---|
秘書/受付 | 11.6時間 |
医療事務 | 12.1時間 |
一般事務・アシスタント | 12.2時間 |
通訳・翻訳 | 12.2時間 |
薬事 | 12.7時間 |
総務アシスタント | 12.8時間 |
貿易事務 | 13.8時間 |
臨床開発関連 | 13.8時間 |
営業事務・アシスタント | 13.9時間 |
一番少ないのが、経理事務・財務アシスタントとお金に関わる職種で、月平均は11.1時間でした。
下には、秘書・受付や医療事務などが続いています。
経理事務などの業界は平均の残業時間は少ないですが、決算が近くなれば繁忙期となるので残業時間は多くなるでしょう。
余談ですが、一番少ない業界でも11時間を超えているのを見ると、厚労省の調査結果がいかに信頼できないかわかりますね。
ゲーム業界は残業しがち
一方で残業時間の多い業界がこちらです。
ゲーム | 45.3時間 |
---|---|
インターネット/広告/メディア | 42.4時間 |
建設施工管理 | 41.5時間 |
ビジネスコンサルタント | 40.5時間 |
設備施工管理 | 39.4時間 |
調理/ホールスタッフ/フロアスタッフ | 38.0時間 |
人材サービス・アウトソーシング・コールセンター | 37.0時間 |
構造設計 | 36.8時間 |
機械設計/金型設計/光学設計 | 36.4時間 |
ファッション(アパレル/アクセサリー/テキスタイル) | 36.3時間 |
一番残業している業界は、ゲームでした。
スマホの普及によってゲームアプリの市場が拡大し、新作ゲームも毎月のようにリリースされています。
また家庭用ゲームも、ネットの普及により発売後のアップデートが当たり前となったこと、開発コストとクオリティの上昇に伴って作業時間も大幅に増えたことが理由でしょう。
月45時間を超える残業は違法
そもそも法律では、労働時間は1日8時間・週40時間まで(法定労働時間)と定められています。
これを超えて労働する場合は時間外労働となり、あらかじめ労使協定(36協定)で取り決めをしておかなければなりません。
また、36協定で時間外労働の取り決めをしていたとしても、限度はあります。
2019年4月の法改正により、法定労働時間を超える時間外労働は月45時間・年360時間までと設定されました。
つまりdodaの調査結果に当てはめた場合、ゲーム業界はアウトでインターネット/広告/メディア業界も会社によっては違法である可能性が高いのです。
月80時間を超えたら命にかかわる
上のデータはあくまで平均です。
悪質な会社はさらに長時間労働させることも珍しくありません。
健康障害のリスクが高まるラインとして、過労死ラインというものがあります。
具体的には、月の時間外労働が80時間を超えるような状態です。
過労死や精神疾患などがあった場合、この過労死ラインを超える月が多いと労災認定が下される可能性が高くなります。
実際に、過労死や過労自殺をした人というのは、直近の数ヶ月から半年間などは過労死ラインを超えて残業することが常態化しているのです。
そのくらい、この過労死ラインというのは健康上のリスク、下手したら命にかかわるものだということを覚えておきましょう。
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