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パワハラは今や多くの人を悩ませている労働問題です。
家族や友人などには相談しづらく、相談できる場所が分からないという方も多いでしょう。
そこで本記事では、パワハラ相談が無料で24時間利用できる相談窓口についてまとめました。
結論から申し上げると、24時間無料で電話によるパワハラ相談ができるのは「よりそいホットライン」のみですが、メールであれば相談できる機関は他にもあります。
本記事では、窓口に相談する際に準備しておきたいことについても解説しますので、パワハラでお悩みの方はぜひ参考にしてください。
無料パワハラ相談前に行う準備3つ
パワハラに悩んでいるとき、誰かに相談したくて堪らなくなりますよね。
しかし、なにも考えずに感情に任せて電話をしたりメールをしたりしてしまうと、せっかく相談したのに具体的な解決法が見えずに有意義な相談ができなくなってしまうことも。
パワハラ相談を行う際は、以下の3つの準備をすることをおすすめします。
- パワハラ問題を整理しておく
- 疑問点があればまとめておく
- 今後どうしたいのか決めておく
時間は有限ですので、実りある相談にするために一つ一つ確認していきましょう。
パワハラ問題を整理しておく
窓口に相談する前に、パワハラ問題を整理しておきましょう。
他人が複雑な人間関係をメールや電話で一度に理解することは難しく、事態を正確に伝えることが難しいためです。
例えば
- 何に困っているのか
- 関係人物は誰なのか
- 何が起こったのか
などの情報を、主観的にではなく客観的に伝えることが大切。
メールの場合は下記のように箇条書きを用いて書くと、相手が状況を理解しやすくなります。
~様
お世話になります。〇〇と申します。
会社で受けているパワハラ被害についてご相談させて下さい。およそ半年前から下記のようなパワハラ問題に悩むようになりました。
〇〇年〇〇月
突然直属の上司から威圧的な態度で叱咤される
→ショックを受けたが指導の範囲だと割り切る
〇〇年〇〇月
終業時間になり帰宅しようとすると仕事ができないのに帰るなど迷惑だと、同僚数名の前で怒鳴られ3時間のサービス残業を強いられる
→帰宅できる雰囲気ではなくサービス残業を行う
ご相談したい内容は下記の3点です。
・上司のパワハラを訴えることは可能か
・サービス残業の証拠がないが支払いをしてもらえるのか
・上司からのメールはパワハラの証拠になるのか
以上についてご回答いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
パワハラの記憶を記すのは辛い作業かも知れませんが、状況を正しく理解してもらうために内容をきちんとまとめておきましょう。
パワハラの対処法について詳しく知りたい方は下記の記事も参考にしてください。
疑問点があればまとめておく
相談窓口に聞きたいことがあれば、メモなどにまとめておきましょう。
特に電話などでは質問を聞きそびれてしまうことも多く、二度手間になってしまうことを防ぐためです。
例えば
- 退職する前にできる解決法はあるのか?
- 上司を訴えたいのだがどうしたら良いか?
- 自分が住んでいる地域では他にも相談窓口はあるのか?
など、事前に疑問点を整理することで、次の具体的なアクションへ進むことができるようになります。
今後どうしたいのか決めておく
窓口に相談する際は、今後どうしたいのかを具体的に決めておくようにしましょう。
具体的な方向性を相談者が決めることで、相談に乗る側のアドバイスがより具体的になるからです。
例えば
- パワハラがあった事実を会社に伝えてから退職したいのか
- パワハラがひどいので時間とお金がかかっても上司を訴えたいのか
今後どうしたいのかを整理しておくことをおすすめします。
窓口の相談員は、パワハラに関する専門知識を持っている場合もあります。
より有意義な相談になるよう、次のステップについても決めておくようにしましょう。
【24時間無料】パワハラ相談窓口
ここでは、24時間無料でパワハラ相談ができる機関
- よりそいホットライン
- こころの耳メール相談
- 法テラス
についてご紹介します。
相談窓口 | 営業時間 | 相談方法 |
よりそいホットライン | 24時間365日 | メール 電話:0120-279-338 (フリーダイヤル) FAX:03-3868-3811 |
こころの耳メール相談 | メール:24時間 電話: 月曜日·火曜日 17:00~22:00 土曜日·日曜日 10:00~16:00 (祝日、年末年始はのぞく) |
メール 電話 : 0120-565-455 (フリーダイヤル) |
法テラス | メール:24時間 電話:平日9:00~21:00 土曜日9:00~17:00 (祝日・年末年始を除く) |
メール 電話:0570-078374 |
よりそいホットライン
よりそいホットラインは、一般社団法人社会的包摂サポートセンターが運営する相談機関です。
電話で24時間相談可能で、電話相談専用のスタッフが相談に応じてくれます。
通話料無料ですので、電話代を気にすることなく胸の内を明かすことができるでしょう。
夜など時間帯によっては電話がつながりにくい場合もありますので、可能であれば平日の早い時間帯など混雑を避けて電話してみてください。
こころの耳メール相談
こころの耳メール相談は厚生労働省が運営する相談窓口です。
こころの耳メール相談は24時間無料で利用でき、産業カウンセラーなど資格を持った相談員に対応してもらえます。
パワハラの程度がひどい場合は、より専門的な機関を紹介してくれる場合もありますので、相談してみましょう。
詳しい相談に関する注意事項は、働く人の「こころの耳メール相談」をご覧ください。
法テラス
法テラスは、パワハラなどを含む法的なトラブルを解決してくれる相談機関。
政府が運営する法的支援を行う窓口となっており、弁護士や司法書士が対応してくれるので安心して相談ができるでしょう。
弁護士費用などが出せなくて困っている方でも、法テラスであれば「民事法律扶助」として、弁護士費用を立て替えてくれる場合もあります。
メールでの相談は24時間無料で行なっていますので、気軽に相談してみましょう。
【営業時間あり】パワハラ相談窓口
ここでは、営業時間という制限はありますが、無料でパワハラ相談ができる
- 労災無料相談センター
- みんなの人権110番
- 労働条件相談ほっとライン
- 日本労働組合総連合会
- 総合労働相談センター
について解説していきます。
相談窓口 | 営業時間 | 相談方法 |
労災無料相談センター | 電話:平日10:00-18:00 | 電話: 050-1705-3582 |
みんなの人権110番 | 電話:平日8:30~17:15 | 電話: 0570-003-110 |
労働条件相談ほっとライン | 電話: 月~金(祝日含む):17:00~22:00 土·日:9:00~21:00 ※年末年始 (12/29~1/3)はお休み |
電話: 0120-811-610 (フリーダイヤル) |
日本労働組合総連合会 | 電話:平日9:30~17:00 | 電話: 0120-154-052 (フリーダイヤル) メール |
総合労働相談コーナー | 窓口:9:00~17:00 ( 土·日·祝日休み) (12/29~1/3休み ) |
電話: 0120-601-556 (フリーダイヤル) |
労災無料相談センター
労災無料相談センターは、法律事務所テオリアが運営する相談窓口です。
費用は完全成功報酬制ですので、パワハラの状況を弁護士に無料で相談し対応を依頼することができます。
また、労災保険の申請に関してもサポートを受けることが可能。
相談は24時間ではありませんが、電話で10時~18時まで行うことができます。
みんなの人権110番
みんなの人権110番は、法務省が運営する相談窓口です。
8時30分~17時15分まで電話相談ができ、電話をかけた場所から最も近い地方法務局に繋げてもらえます。
法務局の職員が無料で相談に乗ってくれますので、パワハラ被害の解決策を見つけることができるでしょう。
希望すれば対面での相談も可能です。
労働条件相談ほっとライン
労働条件相談ほっとラインは、厚生労働省が運営する相談窓口です。
労働条件相談ほっとラインでは、専門知識を持った相談員が、パワハラなどの相談に対してアドバイスを行なったり、次のステップに繋がる機関を紹介。
相談料は無料ですが、平日の電話対応時間が17時~22時と短いので注意しましょう。
日本労働組合総連合会
日本労働組合総連合会は、雇用者と社員が良い関係で話し合える集団的労使関係を築き上げるためのサポートを行うための機関です。
パワハラ問題だけでなく賃金アップの要望、ワークライフバランスの充実など、さまざまな相談に対応。
労働環境を改善し、働く意欲を持てるような人材を作り上げるというスタンスの元に運営されていますので、理念に共感できる方はぜひ相談してみましょう。
総合労働相談コーナー
総合労働相談コーナーは、パワハラなどを含めた労働問題について、労働者だけではなく、事業主からも様々な相談を受け付けています。
学生や就活生が持つ特有の悩みにも対応しているため、労働者と雇用主という両方の立場を理解していることが特徴だと言えるでしょう。
相談は専門相談員による面談または電話対応となり、予約なしで対応してもらえます。
プライバシー保護も徹底していますので、気軽に相談してみてください。
相談後パワハラで相手を訴える場合は
基本的に無料の相談窓口では、パワハラの加害者を訴えることはできません。
損害賠償請求などをする際は、弁護士が対応してくれる機関(法テラスなど)に相談する必要があります。
上司をパワハラで訴えるには、できる限り下記のような証拠を集めましょう。
- パワハラの音声を保存
- パワハラの内容をメモしておく
- メールなども保存
ここでは、加害者をパワハラで訴えるための証拠集めに関して解説します。
パワハラの音声を保存
上司がパワハラを行なっている際の音声はできるだけ保存しましょう。
上司に内緒で録音したものであっても、損害賠償請求の際にパワハラの証拠として提出することは可能です。
万が一証拠として提出することができなくても、会社側に事実を伝えるのに役立つことも。
できる範囲で構いませんので、パワハラの音声は録音するようにしましょう。
パワハラの内容をメモしておく
パワハラが行われた日にち、内容などを細かく書き留めていくことも重要です。
証拠能力としてはやや弱くなりますが、日記などもパワハラの証拠として使うことができます。
パワハラの実態を時系列で記録することは非常に大切ですので、細かく記録しておきましょう。
メールなども保存
メールなどもパワハラの証拠になりますので保管しておきましょう。
メールは一度送ったら取り消すことができませんし、日付も記録されているため、客観的な証拠として提出することができます。
メールは1通だけでなく、なるべくたくさん保管しておくようにしてください。
パワハラだけじゃない!窓口に相談できること
労働問題にはパワハラ以外にも、さまざまな問題があります。
相談窓口では下記のような問題も相談できますので覚えておくと良いでしょう。
- 逆パワハラ問題
- セクハラ問題
- 給与未払い・不当解雇などの労働問題
ここでは、パワハラ以外で相談窓口に相談できることを3つご紹介します。
逆パワハラ問題
「逆パワハラ」とは、部下が上司に向かって行うパワハラのことです。
逆パワハラの事例は下記の通り。
- 上司が無能で困ると、さらに上の上司に相談される
- 上司が仕事を頼んでも従わない
- SNSで上司を非難する
- 上司が挨拶をしても無視をする
パワハラも問題ですが、このような「逆パワハラ」も近年増えつつあるのです。
逆パワハラはパワハラと同じように労働問題に当たりますので、相談窓口にて相談することができます。
セクハラ問題
相談窓口ではセクハラ問題も相談可能。
男性から女性に行われるセクハラも、女性から男性へ行われるセクハラも立派な労働問題だからです。
相談機関によってはセクハラ問題専用の窓口を設けている場合もありますので、リサーチしてみると良いでしょう。
給与未払い・不当解雇などの労働問題
給与未払いや不当解雇などの問題も無料で相談することができます。
しかし、もし賃金の未払いに関して損害賠償請求を行う場合、無料の相談機関では対応ができません。
具体的な訴えやアクションを行う場合には弁護士事務所に相談をしましょう。
パワハラがひどいときは退職代行の利用もおすすめ
最後に本記事の内容を簡単にまとめておきましょう。
- 電話で24時間無料のパワハラ相談ができるのは「よりそいホットライン」
- メールで24時間相談できる機関は多い
- パワハラ相談を行う際は、問題を事前に整理しておこう
- 相談機関ではパワハラだけでなく、さまざまな労働問題に対応
パワハラ相談を行い、退職の決意をしても「なかなか言い出せない」という方が多いでしょう。
そんな方には退職代行の利用をおすすめします。
退職代行は、労働者に代わり退職に関する手続きを代行してくれますので、精神的な負担を感じることなく次のステップへと進むことが可能。
相談だけなら無料ですので、退職を検討している方はぜひ気軽に退職代行に相談してみてください。
おすすめの退職代行については下記の記事も参考にしてくださいね。
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