基礎知識

退職金にも税金はかかる!計算方法と少しでも少なくする方法の解説


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退職金をもらった場合、税金はどのように扱われるのでしょうか。

普通の給料と同じ?それとも特別な計算式があるのか?

普通の給料とは比較にならないほど、一度にもらう金額も多くなるので税金は気になりますよね。

今回は、退職金に関する税金を詳しく解説します。

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退職金にも税金はかかる

退職金は退職所得ともいわれ、所得税が課せられれます。

ただ、もらう金額も一般的な給料と比較して大きくなるため、なるべく税金が低くなるように特別な計算が用いられます。

退職所得には通常の退職金のほかに、解雇予告手当や、会社が倒産した際の未払賃金立替払制度で受け取ったお金も含まれます。

解雇予告手当は、解雇の宣告から30日未満で解雇された場合にもらえるお金です。

退職所得の受給に関する申告書

退職が決まったあと、退職所得の受給に関する申告書という書類を会社に提出します。

出さないとダメというわけではありませんが、出さなければ後で解説する所得控除などが受けられなくなるので提出しておくのが良いでしょう。

申告書を出さなかった場合、退職金に課せられる所得税は一律で退職金総額の20.24%となります。

退職金の所得控除

退職所得の受給に関する申告書を提出した場合、課税退職所得金額(課税の対象となる金額)は次の式で算出されます。

(源泉徴収前の収入金額−退職所得控除額)÷2=課税退職所得金額

退職所得控除額は、勤続年数によって計算式が異なります。

勤続年数は端数を切り上げて計算します。

勤続年数が20年以下の場合、

40万円×勤続年数=退職所得控除額

となります。

20年を超えて勤続した場合の計算式は次の通りです。

800万円+70万円×(勤続年数−20年)=退職所得控除額

基本は上記の計算方法で算出されますが、いくつか例外があります。

一つは退職者が公務員か議員、法人役員だった場合です。

勤続年数が5年以下の場合、課税退職所得金額を求める計算式の÷2が適応されません。

二つ目の例外は、退職理由が障害者になったことである場合です。

退職所得控除額がさらに100万円上乗せされ、課税されるべき所得金額が低くなります。

最後の例外が、以前に退職金をもらっている場合です。こちらの計算式はまた別のものとなります。

退職金の所得税

課税退職所得金額がわかったら、次は所得税の計算をします。計算式は次の通りです。

課税退職所得金額×所得税の税率-控除額=基礎所得税額

ここでいう控除額は、退職所得控除額とは別となるので注意してください。

所得税率と控除額は下の表を参照します。

課税される所得 所得税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超えて330万円以下 10% 97,500円
330万円を超えて695万円以下 20% 427,500円
695万円を超えて900万円以下 23% 636,000円
900万円を超えて1,800万円以下 33% 1,536,000円
1800万円を超えて4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円を超える 45% 4,796,000円

さらに東日本大震災の復興を目的とした復興特別所得税を計算します。計算方法は次の通りです。

基礎所得税額×2.1=復興特別所得税

これを合計した金額が、最終的な所得税の金額となります。

基礎所得税額+復興特別所得税=最終的な所得税

退職者が死亡している場合

例外として死亡による退職で受け取った退職金は、所得ではなく遺産相続として扱われることがあります。

具体的には、死亡による退職から3年以内に、法定相続人に退職金の支払いが確定した場合です。

このとき、所得税の計算をせずに相続税の計算式を当てはめることになります。

この場合は、法廷相続人一人につき500万円が控除となります。

確定申告は必要?

退職金に関する確定申告ですが、退職所得の受給に関する申告書を会社に提出した場合は会社が源泉徴収をするため必要ありません。

つまり、

退職所得の受給に関する申告書を提出した場合

  • 控除あり
  • 確定申告なし

退職所得の受給に関する申告書を提出しなかった場合

  • 控除なし
  • 確定申告必要

となります。

申告書は役所に置いてあるので、事前に入手しておきましょう。

申告書の手続きは、退職金の支払い前に行わなければなりません。

退職が決まったら早めに手続きを行いましょう。

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