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「確定申告か・・・手続きは面倒だし税金を納めるのもイヤだ・・・」
そんなことを考えて、確定申告から逃れようとしていませんか?
日本には1億人以上いるんだし、自分の収入も少ないしバレないだろう・・・と考えてはいけません。
2013年に施行されたマイナンバー制度によって、個人の得た収入が以前よりも調査しやすくなったと言われています。
また収入の割に贅沢な暮らしをしていると、どこから通報されるかわかりません。
会社で年末調整をしていても、場合によっては申告が必要になるケースもあります。
今回は、確定申告が必要な人・得をする人、確定申告をしないとどうなるのかを詳しく解説します。
確定申告は納税額を決める手続き
確定申告とは、前年に得た1年間の所得をもとに納税するべき税額を決める手続きです。
1月1日から12月31日までの所得を合計して、各種控除を差し引いた金額から税額を計算し、翌年の2月16日から3月15日までに管轄の税務署に申告書を提出します。
ただ全国民が確定申告をした場合、税務署の負担が大きくなりとても対処しきれなくなってしまいます。
そのことから、会社員やパート・アルバイトの人は、所属している会社が年末調整を行うことで同様の計算を代わりにしているのです。
確定申告が必要な人・やったほうがいい人
次のような人は確定申告が必要です。
- 個人事業主
- 会社で年末調整をしていない人
- 副業などで一定以上の収入がある人
個人事業主であれば言わずもがなですが、会社勤めの人でも確定申告が必要になる場合があります。
まず、1年間の給与が2000万円を超えている人は、会社が年末調整を行なってくれません。もちろん、この場合は確定申告が必要になります。
また、会社が年末調整を行なっている場合でも、本業以外で年間に20万円以上収入を得ている場合は確定申告が必要です。
副業や不動産所得はもちろん、2社以上掛け持ちをしている場合でもメイン以外の所得の合計が20万円以上になれば対象になります。
続いて確定申告の必要はないものの、やっておいたほうが得をする人です。
- 住宅ローンを申し込んだ人
- 株取引などで損失が出た人
- 資産に損害が生じた人
住宅ローンを組んで家を購入した場合、住宅ローン控除を受けることができます。
ただし最初の年だけは確定申告が必要で、2年目以降は年末調整にて控除を受けることとなります。
株取引などで年間を通して損失が発生した場合は、翌年に繰り越すことで所得税を低くすることが可能です。この場合も確定申告が必須となります。
また、災害や盗難などで家や家財などが損害を受けた場合も、確定申告することで雑損控除や災害免除法による減税や免除を受けることができます。
無職でも確定申告はした方がいい
無職であれば所得税はなく、住民税も自治体で決められた均等割額の分だけ収めれば問題ありません。

もちろん確定申告も義務ではありませんが、しておいたほうがお得です。
確定申告には、税金を正しく計算して納め過ぎた金額を返すという面もあります。
会社勤めで年末調整を行なっている場合、税金はその年に得るであろう収入をもとに計算されます。
もちろん、1年間働いた上でボーナスなどももらうと仮定した収入をもとにした金額です。
これが途中で退職した場合、予定されていた金額よりも実際にもらった所得が少なくなるため納めるべき税金も減額されます。
確定申告を行えば、源泉徴収ですでに天引きされていても、納め過ぎた税金が戻ってくるのです。
また国民健康保険料の控除もあり、例え無職でも確定申告によって得をする可能性があります。
確定申告をしないと・・・
納税は一定の収入がある国民全員に課せられた義務です。
当然、それに関わる確定申告も大事な手続きとなっています。
もちろん確定申告をせずに放っておけば、ペナルティを課せられたり不利益を被ってしまいます。
無申告によるペナルティ
3月15日までに申告をしなかった場合、本来納税するべき税額に無申告加算税が上乗せされます。
納税するべき税額の50万円までは15%、それを超えた分は20%が上乗せされます。
消費税が8%から10%になるだけでも国民から多くの批判が集まる中、15~20%上乗せがいかに大きいものなのかわかりますよね。
ただ、中には負担を軽減できたり、無申告加算税が課せられない場合もあります。
例えば3月15日を過ぎても1ヶ月以内に自主的に確定申告を行なった場合は、無申告加算税が課せられません。
(延滞税は免除されません。)
1ヶ月以上過ぎていても税務署から調査が入る前に申告をすれば、上乗せ分が5%に軽減されます。
つまり万が一期限が過ぎていても、早急に正しく手続きを行えばペナルティも軽くで済むというわけです。
また確定申告自体が遅れていても、納めるべき税金全額を納付していた場合は無申告加算税が課せられることはありません。
もっとも、納めるべき税金を計算するために確定申告があるので、準備自体はやっておく必要があります。
(確定申告の準備をしなければ正しい税額はわからないですよね。)
もう一つ、無申告加算税が課せられない場合があります。
期日を過ぎて申告をして、その日から過去5年間に無申告加算税か重加算税を課せられたことがなく、なおかつ本当は期限内に申告をする意思があったとみなされた場合です。
期限内に申告をする意思があったことを証明するのはなかなか難しいと思います。
しかし、とにかく普段から税金に関することはしっかりやっておくと万が一の場合でも有利になることがある、ということは覚えておきましょう。
ちなみに、無申告加算税が課せられない場合でも、納付期限が過ぎていれば延滞税が発生するので注意してください。
延滞税は、期限から2ヶ月以内に納めるか、2ヶ月を超えて納めるかで大きく違います。
例えば、平成30年に得た所得に課せられた税金を延滞した場合です。

期日から2ヶ月以内に収めた場合、延滞税は次のようになります。
本来の納税額×延滞税率2.6%×延滞日数
しかし2ヶ月を超えてしまうと、超えた分の延滞税率が8.9%に跳ね上がるのです。
本来の納税額×延滞税率2.6%×2ヶ月
これに加えて、
本来の納税額×延滞税率8.9%×2ヶ月を超えた日数
確定申告を忘れていればその分の無申告加算税が加わるので、合計すると大変な金額になってしまいます。
確定申告は忘れずに期限内に行なって、基本的にはその日のうちに納税するようにしておきましょう。
悪質な場合は罪に問われることも
意図的に確定申告をせず金額も大きくなると、租税逋脱(ほだつ)罪という罪に問われることになります。
10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、または両方というかなり重い罰を課せられることとなるので脱税は絶対にやめましょう。
そのほかにもデメリットがある
例えば、個人事業主などで確定申告を青色申告で行なっている場合です。
青色申告には、単式簿記であれば10万円、複式簿記であれば65万円の特別控除を受けることができます。
しかし、この控除を受けるための条件として、期日内に確定申告を忘れずに行なっている必要があるのです。
しかも申告遅れが2年以上続いたり、頻繁に起きてしまうと、青色申告そのものが取り消されてしまうこともあります。
もう一点、住宅ローンを考えている場合も注意が必要です。
住宅ローンでは、今後継続してローンを返済できるかどうかの審査をします。
その際に、現在の収入を知るため会社員であれば源泉徴収票を、個人事業主などの人は確定申告書の控えの提出を求められます。
確定申告をしていないと収入の証明ができず、ローンを組むこともできません。
このように、確定申告をしていないと税金が余分にかかるだけでなく、デメリットがあるということを覚えておいてください。
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