基礎知識

会社員でも確定申告が必要なケース!税額がお得になるケースも!

確定申告とは、1年間で受け取った所得に対してかかる税金を計算して、税金を納めるための手続きです。

会社勤めのサラリーマンの場合、代わりに会社が税金の計算をしてくれる年末調整をしている方が多いでしょう。

しかし、サラリーマンだからといって確定申告をしなくてもいいとは限りません。

また、確定申告をすることでお得になる場合もあります。

今回は、サラリーマンでも確定申告が必要な場合、確定申告をするとお得になる場合を詳しく解説します。

確定申告が必要になるケース

確定申告は、納めるべき税金の正確な金額を算出する手続きです。

本来申告しなければならないのに申告をしなかった場合、追徴課税などが課せられてしまうこともあります。

サラリーマンでも確定申告する必要があるのは、給与所得以外に一定以上の収入があるというパターンが多いです。

年末調整をしていない

例外中の例外ですが、所属している会社が年末調整を行なっていない場合があります。

会社と従業員の間で雇用契約が結ばれている場合、原則会社が年末調整をしなければなりません。

ただ、できたばかりの会社で人手が足りなかったり、単純にめんどくさいという理由で年末調整をしてくれない場合もあります。

そんなときは、会社側に要望を出してみたり、管轄の税務署に相談してみましょう。

一方で雇用契約を結んでいても、会社に年末調整の義務がない場合もあります。

年末調整には、給与所得者の扶養控除等申告書という書類が必要です。

基本的にこの書類を会社から従業員ひとりひとりに手渡して、必要事項記入後に回収して年末調整を行います。

この給与所得者の扶養控除等申告書を提出していないと、会社は年末調整をする必要がないのです。

こればかりは従業員個人の責任なので、自分で確定申告をしなければなりません。

通常は、期限までに提出していないと会社から催促されることが多いです。

自分のためにも、期限を守って申告書を提出しましょう。

給与所得が年間で2000万円を超える

給与所得が2000万円を超えている従業員に対しても、会社は年末調整を行う必要がありません。

つまり、自分で確定申告を行う必要があるのです。

しかも、配偶者特別控除や住宅ローン控除なども受けられなくなるので、払う税金も多くなる可能性があります。

高年収は憧れますが、良いことばかりではないということですね。

主な給与以外の所得の合計金額が20万円を超える

年末調整を行なっている場合でも、別に確定申告が必要になる場合があります。

例えば、投資やネットビジネスなどで副収入を得ている場合です。

法律では、次のように定められています。

  • 給与を1箇所から受けている場合、給与・退職所得以外の所得が20万円を超える
  • 給与を2箇所以上から受けている場合、主な1箇所以外の給与所得と給与・退職所得以外の所得の合計金額が20万円を超える

簡単にいえば、メインで働いている会社の給与所得(退職金も含む)以外で20万円を超える収入がある人が対象ということです。

アフィリエイトや、ここ数年話題になった仮想通貨などの収入も当てはまります。

同族会社の役員で給与以外のお金を受け取っている

同族会社に勤めていて、なおかつ役員である場合も確定申告が必要になるケースがあります。

それは、給与所得以外でお金を受け取っている場合です。

役員であれば役員給与が給与所得になります。

それ以外に、貸付金の利子や不動産の賃貸料を会社から受け取っている場合、確定申告が必要になるのです。

この金額に関してはとくに下限に決まりがなく、少額であっても確定申告が必要になります。

災害減免法で源泉徴収の猶予を受ける

災害減免法とは、災害によって住宅や家財に被害が出た場合、特定の条件下で所得税が軽減されたり免除される法律です。

条件と軽減される税額は次のようになっています。

所得の合計金額 軽減・免除される税額
500万円以下 全額免除
500万円を超え700万円以下 1/2軽減
700万円を超え1000万円以下 1/4軽減

これらの免除を受けるためには、確定申告書などに被害状況や損害金額などを記入して手続きをする必要があります。

確定申告でお得になるケース

確定申告は、本来は納めるべき税金の金額を正しく計算する手続きをさします。

納めるべき税金よりも実際に納税した金額が多い場合は、お金が戻ってくる可能性もあるのです。

年末調整も、1年間で源泉徴収された金額が本来納めるべきだった税金よりも多かった場合は還付金があります。

ただ、どうしても年末調整だけでは足りない場合もあります。

そんなときは、各自で確定申告をすることでお金が戻ってくる場合もあるのです。

家族にフリーランスや自営業の人がいる

家族がフリーランスや自営業で仕事をしている、という人もいるかと思います。

通常、家族が一定の収入(年間130万円以上)を得ていると、配偶者控除や配偶者特別控除を受けることができません。

フリーランスや自営業は所得に波があり、会社側が年末調整のときに控除の対象外にしている可能性もあります。

しかし、所得が安定せず年収が130万円を下回る年もあるはずです。

もちろん控除を受けることができますが、会社側が対応していない場合もあります。

そのときは、確定申告をすることで控除を受けることができます。

年末調整で控除書類を用意できなかった

年末調整では、生命保険料や地震保険料、社会保険料などの控除が受けられます。

ただし、それぞれの保険会社や団体から送られてくる控除証明書が必要です。

控除証明書が送られてこなかった・遅配があった、無くしてしまった(連絡をして再発行もしてくれる)場合など、年末調整の期限までに準備ができない場合もあるかもしれません。

そのときは証明書が準備できた段階で確定申告をすると、あとからでも控除を受けることができます。

年末調整後に結婚した

年末調整をしたあと、12月31日までに入籍をすると配偶者控除を受けられる可能性があります。

配偶者控除を受ける条件は次の通りです。

  • 相手の給与所得が130万円未満
  • 相手が確定申告をしていない

社内結婚の場合は、相手にも一定の収入がある場合がほとんどなので、配偶者控除を受けられない可能性もあります。

ふるさと納税をしている

ふるさと納税をしている人でワンストップ特例制度を活用していない場合は、確定申告をすることで所得から寄付額の一部が免除されます。

ワンストップ特例制度は、次のような条件に当てはまる人が利用できる制度です。

  • 寄付先の自治体が5つ以下
  • ふるさと納税以外で確定申告をする必要なし

ワンストップ特例制度を利用すると、確定申告をしなくても控除を受けることができます。

特別支出控除がある

フリーランスなどで確定申告をしている方であればお馴染みの必要経費

仕事に使用したお金が所得から控除されて、税額を減らすことができます。

実は、年末調整を行なっている会社員でも経費の控除を受けることができるんです。

それが、特定支出控除

1年間における特定支出が、給与所得控除額の半分を超えた場合、控除を受けることができます。

給与所得控除額とは、所得税を計算する際に給与から引かれる金額のことです。

年収によって変わってくるのくるので、詳しくは国税庁の資料を参考にしてください。

>>年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表(PDFファイル)

特定支出は、次のようなものが当てはまります。

  • 通勤にかかったお金
  • 転勤の際にかかったお金
  • 職務上必要な研修にかかったお金
  • 職務上必要な資格を取得するためにかかったお金
  • 単身赴任などで自宅と勤務地を行き来する際に使ったお金
  • 勤務必要経費

勤務必要経費は、仕事に関する本を購入する際にかかった図書費、制服などにかかった衣服費、接待などにかかった交際費などが65万円まで認められています。

特定支出控除を受けるためには、勤務している会社に認定を受ける必要があるので注意しましょう。

会社員でも確定申告の方法は知っておこう

年末調整があるから確定申告がわからなくてもいいや

と思わないようにしましょう。

上で書いた通り、会社員でも確定申告が必要になったり、税額がお得になったりするケースがあります。

また退職した際にもらう退職金に関しても、確定申告が必要なケースやお得になるケースがあります。

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急に会社を首になってしまい、フリーランスで働くこともあるかもしれません。

社会人の一般常識として、確定申告の知識を持っておくといざというときに役立つはずです。